【2021年10月定例会】 事業再構築特集(1)

2021年10月16日(土)14:00~17:00にAIビジネス研究会10月定例会をリモート開催しました。2講演2演習で、たいへん盛り上がりました。今回は1つ目の講演を紹介します。

講演1)AIで活用できるローコード、ノーコードの最前線(見える化編)

この記事をご覧になっている方は、なんらかのプログラミングができますでしょうか?いや、プログラミングって何を示して言っているの?という御意見があるかもしれません。いわゆるプログラミングのイメージは、アルファベットや数字、記号が書かれた文字列をカタカタとパソコンのキーボードを叩いて書く行為です。これはプログラミングというよりは、コーディングと言われます。コーディングはルールや文法があるプログラミング言語を使って作業手順を作ること、と言えます(異論あるかもですが)。プログラミングはもう一つ上の概念です。

コーディングを行うためには、プログラミング言語を学習する必要があります。しかし、プログラミング言語の学習を不要もしくは少なくするための方法が、ローコード・ノーコードです。ノーコードがプログラミング言語(コード)を全く書かない方法で、ローコードは部分的に少ないコードを書いてプログラムを作る方法です。

野網会員より、最近のローコード、ノーコードツールを紹介いただきました。またノーコードツールの一つとしてTableau(タブロー)を紹介いただきました。

ローコード、ノーコードツールは近年注目され多くのIT企業が参入しており、ガートナー(IT分野の調査・コンサルティング企業)は2024年には既存アプリの開発の75%はローコード、ノーコードになるだろうと予測しています。

ローコード、ノーコードが注目される背景に、深刻なIT技術者不足があります。プログラミングできるのは世界人口の0.5%と言われています。また昔は細かい動きや条件が必要とされていましたが、近年はニーズが集約されてきている面もありパターンの組み合わせで満足する人が増加しているという面もあるとのこと。

ローコード、ノーコードにはコードの学習期間を圧倒的に短縮できることや、バグが少ないというメリットがありますが、反面できる範囲が決まっているというようなデメリットもあります。

今回紹介いただいたTableauはBI(ビジネスインテリジェンス)ツールと呼ばれるもので、グラフ表現がExcelなどに比べると豊富かつ自由度が高いです。最初のグラフを見てから別の視点でグラフを切り替えるといったことが簡単な操作で可能です。また外部データと連携して定期的にグラフを最新化するといった動作も可能です。

演習)補助金ビッグデータ解析で見えてきた狙い目の再構築分野

野網会員より、事業再構築補助金の採択結果を事前にTableauでグラフ化したものを用意いただき、このデータを基に診断士として提案できることについて議論しました。いつものように4グループ(製造、建設、宿泊・飲食、小売)に分かれての議論です。私は建築グループに参加しましたが、建築関係は採択率があまり良くないことがデータからわかりました。建築分野はそれだけ可能性を秘めているとも言えますが、下請けが多いといった業界の構図も影響しているかもしれないという意見もありました。

次回、講演2「医療からDXを考える」を紹介します。

文責:中嶋会員