【2021年4月定例会】美特集

2022年4月15日(土)14:00~17:00にAIビジネス研究会4月定例会をリモート開催しました。

講演1)明日から使いたい数学7つ道具 前編

瀬良会員より、講演頂きました。瀬良会員は(公財)日本数学検定協会に在籍しており、試験開発や問題集作成に携わっています。今回は下記7つの問いに対する、数学7つ道具を使った解き方を解説していただきました。

1)売上倍増にかかる年数は?

 「72の法則」について解説していただきました。72の法則とは、お金が2倍になるおおよその期間がわかる便利な算式です。

2)なぜ新幹線の座席は、2人・3人席なのだろう?

 2と3の組み合わせの妙について、説明いただきました。

3)仕事は何日で終わる? ~ とあるIT企業~

 (問題)あるソフトウェアを開発するのに、ベテランのAさん1人では20日、若手のBさん1人では30日かかります。Aさん、Bさんの2人で協力した場合、このソフトウェアを何日で開発できますか。

 私は?でしたが、かなり多くの参加者の方々が正解していました。「1人で20日かかる」ということは、「1日で〇〇かかる」というように単位を変えることがポイントです。(答:12)

4)どのグループに所属する?

 k近傍法について説明いただきました。

5)偏差値60はどのくらい頭がいいの?

 偏差値は、A:自分の点数のバラツキ(自分の点数-平均値)と、B:バラツキの平均値(標準偏差)としたときに、A/B×10+50で求められます。自分の点数が平均値と同じであれば、偏差値は50ですね。偏差値60はA/Bが1の時、つまり標準偏差値と自分の点数のバラツキが同じ時です。点数が正規分布する前提で、標準偏差の値の範囲内が分布全体の約68%を占めることは一般的にわかっていますので、そこからおおよその「頭の良さ」がわかります。(答:上位16位以内)

6)顔の分類機能~ クラスタリングとは~

 データをグループに分ける方法「クラスタリング」について、説明いただきました。

7)1から1000の足し算もスイスイっと

 (問題)100 の合計( 1+2+3+…+99+100 )はいくつでしょうか?

 べき乗和という手法により算出できます。(答:5050)

算数は計算の方法を学び、数学は数字を使った考え方を学ぶことだそうですが、本講演の7つ道具も機会があれば応用して使ってみたいところです。

講演2)近未来のメタヴァースx美の探求

宇野会員より、最近の理美容業界の状況と、AIの活用に関する考察について講演いただきました。業界のトピックとして2021年にAmazon salon(ロンドン)の出店があります(https://www.youtube.com/watch?v=t5QpK_G-owM)。

Amazon salonでは、ARを利用したバーチャル・ヘアカラーを体験できるほか、施術中はFireタブレットでさまざまなエンタメを楽しめます。また新しく開発した「ポイント・アンド・ラーン」技術により、展示されているヘアケア製品のベストセラーのうち好きなものを指さすだけで、ディスプレイに製品の関連情報やブランドのビデオが映し出されます。展示棚にあるQRコードを読み取ると、Amazon.co.ukの商品ページに移動し、商品を注文することもできます。

ただAmazon salonは特殊な例で、理美容業界はその性質上アナログな部分が多く、まず簡単なところからデジタル化を進めることが必要とのことでした。デジタル化の一つとして店舗出店におけるデジタルツールの活用例として、BIM(Building Information Modeling)を利用したコンカレントエンジニアリングについて紹介いただきました。

次回の定例会は5/21(土) 14:00-17:00「両利きの経営特集https://aibizlabo.com/meeting」です。みなさまの参加をお待ちしております。

文責:中嶋会員