【2022年2月定例会】脳DX特集

2022年2月19日(土)14:00~17:00にAIビジネス研究会2月定例会をリモート開催しました。

講演1)ヘルスケアDXの最新動向〜

藤野会員より、ヘルスケアDXの業界動向や最新の事例について講演頂きました。

ヘルスケア領域は今後20年間で市場規模が約2倍の100兆円に伸びることが予想される有望なマーケットです。ここに従来の医薬品・医療危機メーカーだけでなく、Google・Apple・Amazon等のテック企業が進出してきたことで、DX・Al活用が活発になっているということです。

国内メーカーも海外勢に負けておらず、2021年に発売された、胸部X線画像から異常個所を検出する医療用ソフトウェアは、診療の信頼性向上と医師の負担軽減の観点から国内病院で導入されている事例をご紹介いただきました(https://www.fujifilm.com/jp/ja/news/list/6823)

講演2) k-means法で作る組織診断アセスメント

中井会員よりごPythonで構築した組織診断サービスの実例を講演頂きました。

 中井会員が代表を務める(株)アーリーバード研究所は、中小企業向け経営コンサルティング、Webサービスの受託開発を行っています。今回は、k-means法 (k平均法。非階層的なクラスタリングに該当する手法)を使用して、個人・組織の状態をクラスター分析によるタイプ分けで評価するWebサービスを実演いただきました。

 こちらのサービスを利用すると、個人・組織の現状確認、ありたい姿とのギャップを定量的に確認できるので、有効な経緯者への提言や、ギャップを改善するための最適なワークショプ選定に活用が期待できます。

 ご興味のある方は、中井会員にご連絡ください。

講演3) 受動意識仮説について、 脳のパフォーマンスを高めるヒント

村松会員より、脳の仕組みと、その仕組みを活用してビジネスや自身のパフォーマンスを最大化する事例やヒントについて講演いただきました。

 受動意識仮説とは、乱暴にいうと「私たちの行動は意識的ではなく、無意識下の指令によって決定されている」というものです(私は今、PCで文章をタイプしていますが、なんとこれは意識的な行動ではないということです)。

近年、この無意識にアプローチするマーケティング手法(ニューロマーケティング)を活用した製品・サービスの開発が加速しているそうです。活用された例として、手触りの良いペットボトル、運転中のストレスを低減するタイヤ、五感を刺激するレストランの内装の事例をご紹介いただきました。

最後は、本日の講演でインプットされた情報をもとに、「中小企業が脳DXの流れに乗って成長できるか?」という演習にチャレンジです。今回は、医療・ロボット・食品・エンタメ・教育・行政の6チームに分かれて約30分間議論を行いました。今回は前提条件として、「グラス型脳波計を全人類が装着しており、リアルタイムで脳の状態が確認できる」を設定したことで、既存事業の延長ではなく、ビジネスモデル大きく変える多くのアイディアが共有されました。

次回の定例会は3/19(土) 14:00-17:00「ロボティクス特集」です。RPA実機演習も予定されているので、興味のある方は是非ご参加ください。

文責:大槻会員