【2023年10月定例会】 AIベンチャー特集2

2023年10月21日(土)13:00~16:00にAIビジネス研究会10月定例会を開催しました(リモート+神奈川県民センター)。

講演)生成AIによる購買行動と生産活動の未来予測

J&C流通コンサルティング株式会社の水挽義男社長に講演いただきました。同社はWebサイトやWebサービス開発の他、AI開発を行っており、開発したPythonオンラインプログラミング学習サービス「Laibra」は経済産業省「未来の教室」EdTechサービスおよび「巣ごもりDXステップ講座」として採用されています。

講演ではAIの歴史や生成AIの概要・技術についてご紹介いただいた後、架空の音楽教室を題材にした生成AI活用について説明いただきました。たとえば教室紹介のHPやチラシ生成の他、教室で使用する音楽、生徒に合った楽器の生成(3Dプリンタ)、メタバース環境での教室実施などを生成AIを利用して実現するものです。ポイントは需要をもとにサービスを考えるのではなく、AIなどの技術を活用して顧客の要望を仮想体験してもらい需要を創り出すというものでした。考えさせられる点も多く、講演会後の懇親会も含めて闊達な意見交換が行われました

講演)JDLA Generative AI Test報告/ChatGPTでプロンプト試してみた

佐々木会員より2つの紹介がありました。

このテストは日本ディープラーニング協会が実施している試験時間15分、20問というミニテストです。内容は生成AIの技術、利活用、リスクに関するものになっています。参考資料は公開されており、直前のスキルアップセミナーもあるようです。

  • ChatGPTでプロンプト試してみた

Prompt Engineeringに関するご紹介です。Prompt Engineeringとは言語モデルを効率的に使用するためのプロンプトを開発および最適化するための方法論です。これに関してOpenAI GPT best practiceには以下の6つのポイント「明確に指示をする」「参考テキストを与える」「単純なタスクに分解する」「結論を急がない」「外部ツールを使用する」「体系的にテストする」を提示しています。

また、深津貴之氏が提示する深津式プロンプトというものがあり、この方法を利用したAIビジネス研究会のキャッチコピー生成を試した結果を紹介いただきました。

講演)省データ・省演算で高機能なエッジAI群のご紹介

SOINN株式会社の長谷川CEOにご講演いただきました。SOINNは長谷川CEOが開発した機械学習アルゴリズムをベースとしたAIです。長谷川CEOのお話では、「脳の側頭葉(記憶)をモデル化したAIであり、重要な情報だけを覚え、それ以外は効率よく忘れるメカニズム」とのことです。特徴としては①導入時の大量データ不要、②計算が軽くエッジ運用が可能、③ノイズの自動的な除去、④理由が説明できる、⑤学習結果の使いまわし、⑥リーズナブルな利用料金、があります。丸の内やビックサイトの省エネ用途で使用実績がある他、異常検知・予知保全、画像認識・検査、良品学習、制御などに特化した機能別ラインナップを用意しているとのことでした。

次回の定例会情報はhttps://aibizlabo.com/meetingに記載されています。みなさまの参加をお待ちしております。

文責:中嶋会員