【2024年5月定例会】生成AIワークショップ

2024年5月18日にかながわ労働プラザにて、Generative AI理事の小俣社長(アルサーガ株式会社)をお迎えして、最新のトレンドを気軽に試せる生成AI ワークショップを開催しました。


第一部:診断士向け生成AI 基本のキ

~ビジネスシーンで、生成AIをどこまで使い倒せるか?~

⚫︎生成AI 基本のキ

第一部は、AIビジネス研究会代表の小泉がファシリテータを務め、「生成AI 基本のキ」というテーマで、生成AIを活用して新しいフェアトレード商品を企画する、という内容のワークショップを行いました。

⚫︎日本におけるフェアトレードの実情について

フェアトレードとは、生産者と労働者が公正な条件で取引を行い、持続可能な発展を促進することを目的とした貿易の仕組みです。具体的には、発展途上国の農家や労働者に適正な賃金を支払い、労働条件を改善し、環境に配慮した生産方法を推進することを重視しています。

フェアトレードは、発展途上国の様々な社会・環境課題に貢献し、SDGsの指標17個全てに関係しています。日本においても、フェアトレード市場は2022年に196億円に急拡大し、多くのメーカーや小売業者が取り組んでいます。

しかし、世界の市場と比較した場合、日本のフェアトレード市場はドイツの17分の1、一人当たりの購入額ではスイスの101分の1と大きく遅れている実態があります。(2021年時点)

そこで今回は、消費者が思わず買いたくなるフェアトレード商品や施策を、生成AIを用いて考案するというワークを実施しました。

⚫︎ワーク:生成AIを活用し、フェアトレード商品を企画

参加者は、まずChatGPTを使ってリサーチ・ニーズの把握を行います。市場の分析や競合、消費者についての調査を行った後、具体的な商品のコンセプトやペルソナを決めていき、最後は消費者の購買意欲を掻き立てるような商品を企画してもらいます。画像生成AIを活用し、商品のパッケージを作成するまでがワークです。

⚫︎発表:生成AIを活用して考案した商品とそのコンセプト

ワークの最後には、いくつかのチームに実際に企画した商品とそのコンセプトについて発表してもらいました。

20分ほどの短いワークではありましたが、発表者したグループ全てがパッケージ画像の作成まで完了することができました。生成AIを活用したことで、市場調査やペルソナの設定がスムーズに進み、それぞれが持ち合わせた社会課題に対する意識と知識を合わせることで、製品のコンセプトもしっかりした、そのまま商品化できそうな企画案が作成されました。

また、画像生成AIを活用することで、設定したペルソナにマッチするようなパッケージを生成することができました。


第二部:“生成AIを活用せよ”というお題に対しての向き合い方を、最新技術から考える

第二部は、アルサーガパートナーズ株式会社代表であり、一般社団法人Generative AI Japan理事の小俣さまより、「“生成AIを活用せよ“というお題に対しての向き合い方を、最新技術から考える」というテーマでワークショップを行いました。

登壇者:小俣泰明
アルサーガパートナーズ株式会社
代表取締役社長CEO/CTO
一般社団法人Generative AI Japan 理事

⚫︎生成AI戦国時代

2022年秋のOpenAI社のChatGPTリリース以降、生成AI市場は「生成AI戦国時代」と呼ばれる激しい競争に突入しました。Google社のGeminiやAnthropic社のClaudeをはじめとし、それぞれが独自の強みを活かして生成AI市場に参入しています。

多くの企業が生成AIに期待と関心を持ち始めた中で、どのように生成AIを活用していけばいいのでしょうか。テキスト生成、文章要約、翻訳など、活用の幅は多くありますが、これらの活用方法はもはや当たり前のことです。

そこで今回は、生成AI技術をビジネスにどう活かすかについてのワークを行いました。

⚫︎ワーク:生成AIを活用しどんなビジネスができるか1

それぞれのチームで、生成AI技術を使ってどのようにビジネスを展開していくかについて考えてもらいました。多くのチームから、「こんな使い方ができたらいいのではないか」という案がでました。

<ワーク中に各チームから出たアイデア>

ワークで出た生成AIソリューションの一例

・リアルタイムコンサルタントマーケティング支援ツール

目の前にいるクライアントに対して、コンサルタントがリアルタイムで使うツール。リアルタイムにクライアントの分析結果をフォローし、その上で改善のための提案を行えるようにする。

・医療の診断支援、パーソナライゼーション

レントゲンの写真などのデータを解読し、早期発見、診断支援を行うツール。遺伝情報や過去の疾患、ライフスタイルデータから、患者が未来にかかる病気を予測し、予防医療の対策を講ずる。

⚫︎デモ:未来の生成AIサービス体験

それぞれのグループで生成AIソリューションについてアイデアを出し合ってもらった上で、今度はアルサーガパートナーズ社が現在開発している生成AIサービスについて、参加者に体験してもらいました。

回答者に「今までに何か熱中したことはありますか」「一番努力したことはなんですか」「今まで最も影響を受けた本や映画はなんですか」などの質問を投げかけ、それに答えてもらうことでその人に適した職業を提案するサービスを体験してもらいました。

話した内容だけでなく、画面に映った表情や声色、話し方など、多様な情報を分析し、その人の強みや適している職業を提案しました。

その他にも、生成AIを活用した採用ソリューションや、離職防止ソリューション、自動提案書作成サービス、お悩み解決のためのアクションリスト作成サービスなど、アルサーガパートナーズ社が研究・開発を進めているいくつかの事例を紹介しました。

⚫︎ワーク:生成AIを活用しどんなビジネスができるか2

実際のサービスを見た上で、さらにブラッシュアップした生成AI活用ソリューションを考えてもらうワークを実施しました。

<最新技術を体験した後の各チームからでたアイデア>

▼ワークで出た生成AIソリューションの一部

・独居老人向けのトータル安全ソリューション

介護が必要な一人暮らしの高齢者の方に対して、表情や行動様式などの映像を使ったデータ解析で安全な生活をサポートする。

・オレオレ詐欺防止ソリューション

音声認識を活用して、オレオレ詐欺だと分析された通話にアラートを提示する。

・ペットと会話ができるソリューション

ペットの鳴き声だけではなく表情や息の仕方、身体の動き方まで分析して、それを音声にして出力する。

最初に行ったワークに比べて、音声や表情などの表現も加味した生成AIのソリューション提案が多く発表されました。

⚫︎まとめ

生成AI戦国時代に参入していますが、まずはAIを実際に体験し、AIができることを知ることが大切です。AIに触れることで、伝聞されただけではない経験をすることができ、新しいAIの可能性について考えることができます。

■アルサーガパートナーズ株式会社 について

アルサーガパートナーズは、成長し続ける流行の発信地 “渋谷” の総合ファームです。

「日本のDXを世界で誇れる産業へ」をビジョンに掲げ、DXサービスをワンストップで提供するためにコンサルティング、システム開発から保守・運用までの体制を構えています。「最高品質を最速で」をスローガンに、お客さまに寄り添うことでビジネスの成功をより確実なものへと導きます。

本社渋谷区桜丘町1番1号渋谷サクラステージSHIBUYAタワー18階
熊本スタジオ熊本県熊本市南区江越2丁目24-1
福岡支社福岡県福岡市中央区天神一丁目10番20号 天神ビジネスセンター7階
代表者代表取締役社長 CEO/CTO 小俣泰明
設立日2016年1月
資本金6億7,000万円(資本準備金含む、2022年7月現在)
従業員数465名(SES含む、2024年4月末時点)
事業内容ワンストップDXサービス事業
Webhttps://www.arsaga.jp