【2025年2月定例会】ウェルビーイング特集

2月度の定例会は2025年2月15日にかながわ県民センターで開催されました。一般社団法人ウェルビーイングコミュニケーションラボラトリー(WBCラボ)の代表理事・おおばやしあや様をお迎えし、会員をはじめとする29名の皆様にご参加いただきました。

講演1)~EQs(イーキューズ):自己認識から始める「EQを高める」対話トレーニング~

おおばやし様より、WBCラボが推進する安心な職場環境づくりや、個々の強みを活かすチームビルディングプログラムの開発を通じ、職場における創造性とウェルビーイングを向上させる方法についてご紹介いただきました。
実際、職場では人間関係の摩擦(コンフリクト)は避けがたく、役割や立場に伴う権力差がある場合、無意識のうちにネガティブな感情が生じ、事故やトラブルにつながる可能性があります。
職場でのトラブルは誰にでも起こり得るものですが、WBCラボではその対策として、EQ(感情的知性)の向上に注力しているとのことです。人は強いストレスを受けると「闘争・逃走・凍結」といった状態に陥り、協力や創造が困難になりますが、こうした状況を改善するためには、「自己認識」「自己管理」「社会的認識」「人間関係管理」という4つの要素からなるEQを高めることが、円滑なコミュニケーション実現の鍵となるとのことでした。
今回は、参加者全員でWBCラボが提供する、診断士向けクイックバージョンのEQs育成対話トレーニングを受講しました。トレーニングでは、一時的に自身の役割を脇に置き、体験や考えを「Iメッセージ」を用いて語り合いました。私自身も、語り合いの中でついつい相手に同意を求めてしまっている自分に気づき、自己認識を深めることができました。このような自己認識を通じて自分をコントロールできれば、職場全体の心理的安全性が向上し、チーム全体の心理的バランスの健全化につながるのではないかと感じました。

演習1)「STOP職場のトラブル」ワークショップの内容

演習では、EQs育成対話トレーニングの成果を実際の職場に活かすため、発生しうるトラブルを洗い出し、トラブルを起こしやすい人物像を想定しました。その上で、EQsトレーニングを受けることで防止可能なトラブルと、その効果についてディスカッションを行いました。
・自己認識が向上し、自身の行動の問題点に気づけるようになる。
・結果として、職場の心理的安全性が向上し、トラブルの減少につながる。
といった前向きな意見が多く寄せられました。
今回の講演および演習を通じ、企業で働く皆様が「職場の人間関係や心理的安全性をいかに整えるか」という課題について考える機会となりました。特に、リーダーや管理職にとっては「EQの向上がチームの成功につながる」というメッセージが響き、組織運営や人材育成の方針を見直すきっかけとなるでしょう。企業文化の変革や対話トレーニングの導入を検討する上で、非常に有益な内容であったと感じました。

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講演2)明日から使える生成AI連続講座 6

AIビジネス研究会の小泉代表による『明日から使える生成AI連続講座』が開催され、今回で6回目を迎えました。テーマは「生成AIの導入における注意点」でした。
デザインシンキングでは、仮説と検証のサイクルを繰り返すことで「失敗を恐れずに早期に学ぶ」というアプローチを採用しています。この考えに基づき、エシカルコーヒーを実例に、目的因子を構成する説明因子を生成AIで解明する手法を学びました。
その後のグループ演習では、横浜市近隣の具体的な企業を題材に、各自の仮説に対して生成AIを活用しながら検証を行い、施策提案を導出する方法を実践しました。


講演3)『新時代型経営実戦マスターコース』の説明

(株)HiAcの代表取締役社長・林田智洋様より、『新時代型経営実戦マスターコース』についてご説明いただきました。中小企業診断士には、独立診断士だけでなく大企業に勤める企業内診断士も多い現状を踏まえ、大企業向けの経営コンサルタントとして必要な知見と実践を身につける機会を提供しているとのことでした。また、豪華な講師陣が揃っている点も特徴で、多くの診断士の要望に応えていると感じました。

次回の定例会情報はhttps://aibizlabo.com/meetingに記載されています。みなさまのご参加をお待ちしております。

文責:伊藤会員 野網会員